島根県江津市にて伝統工芸の石見焼きを伝承している
使用している粘土について
陶器作りに使用している粘土は鉄分含有量や粒子の大きさ等のちがいで数種類あり作品により使い分けておりますが、粘土とするまでの行程はほぼ同じ作業になります。
私が子供時代には父達が工場近くの山から数種の粘土を山鍬や大型クサビの様な道具を用い採掘し架線で山から降ろし粘土小屋に運び入れていました。採掘した粘土は乾燥後に濾し場で水簸(不純物を濾す作業等)、少し脱水後にもり鉢(素焼きの鉢)に入れて脱水します。そうして出来上がった数種の粘土を混ぜ合わせた後「ろくろ」を使ってハンドウ(石見地方での水がめの呼び名)を作っていました。現在は使用量が少量なので数個のハンドウを利用し自分たちで水簸した粘土と市内の会社で販売されている石見粘土を購入し混ぜ合わせて使っております。
画像は「もり鉢」で粘土を脱水している時のものです。